銀行が融資を判断する上で重要視するポイントを職種別にご紹介します。

職種によって変わる銀行審査の難易度・交渉テクニック

資金調達の交渉イメージ

 

事業融資を調達する場合は職種によって難易度や交渉テクニックが変わります。
新規開業や出店など事業拡大に伴う資金調達では職種を問わず、ビジネスプランがしっかりしていれば問題ありません。
運転資金の調達になると職種ごとで審査の難易度の違いが顕著に現れます。主要な職種の審査を受けるポイントをまとめました。

 

 

IT業

システム開発やWeb製作を行うIT業は受注状況によって審査の難易度が変わります。
IT系は受注から全額入金まで時間のかかる傾向があり、高額な人件費を費やして納品をする職種です。
受注がしっかり入っている中で銀行からの借り入れ審査を受ける場合は、資金計画がしっかりしていれば問題ありません。

 

借り入れを繰り返すなど受注している金額に対して融資率が高くなると借り入れが難しくなります。
仕事が減って資金調達が必要な場合は、人員整理などコスト削減をアピールするなど厳しい対応を求められます。

 

 

製造業

製造業の審査では貸借対照表の数字を重視されます。
仕入コストのかかる職種なので融資には積極的ですが、キャッシュフローが悪いとシビアな対応をされます。
普段のちょっとした運転資金はキャッシュフローを健全化できるファクタリングを利用して、まとまった資金調達は銀行融資を利用するのも効果的なテクニックです。

 

 

飲食業

新規出店時の資金調達は積極的な対応をしてくれる一方で、運転資金の融資はシビアな判断をされます。
仕入や人件費など運営コストはかかりますが、現金回収できる職種なので集客に問題なければ資金調達の必要性はないと銀行は考えています。
まず、運転資金の足りない場合は開業時にお世話になったり、事業資金を預けているメインバンクを利用しましょう。

 

今後の経営計画をしっかりまとめて、借入後にどのようにして資金繰りを改善していくか明確に提示できるかがポイントです。

 

 

美容院、指圧マッサージなど

運転資金の調達が困難な職種です。
人件費やテナント料はかかりますが、仕入費用が少ないため、資金調達の必要性が低い職種だと銀行は考えています。
設備の交換など明確な目的と返済計画がしっかりしていれば審査に通るチャンスが大きいです。

 

マンパワーを売りにする業種でもクリニックや歯医者は別です。
売上が大きければ回収出来る可能性が高いと判断して銀行は積極的な融資を行ってくれます。
将来的に設備の入れ替えなど大きな資金調達をするケースも多いので、使途に問題性のある場面でも銀行は恩を売ろうと柔軟な対応を取ることが多いです。

 

 

運送業

人件費、ガソリン代、高速代など運営コストが高い業種なので、銀行融資の審査は比較的緩いです。
特にトラックの買い替えなど設備投資を目的にした資金調達には積極的です。
純粋な運転資金や事故や修理に伴う資金調達でも返済計画がしっかり立てられていれば審査に通る可能性は高いです。

 

 

建設業

人件費、仕入費用、リース費用、外注費など運営コストが高い業種なので審査に通りやすいです。
慢性的に借金をしている業者が多く、既存借入額と新規借入額の合算がキャッシュフローに見合う内容なのかを重視して審査されます。
現在受けている仕事の受注書を添付書類として提出すると審査は有利になります。

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