ファクタリングを上手に活用すれば利益率や業務効率を高められます。

ファクタリング(売掛金現金化)

ファクタリングは売掛金を業者や金融機関に買取してもらう方法で資金回転を良くする資金調達方法です。
2社間、3社間や金融機関系、民間系など複数の種類があります。
銀行融資の審査に通らない赤字決算の中小企業や創業まもないベンチャー企業からは民間系の2社間ファクタリングが人気です。
売掛サイトの長いほど利用するメリットは大きいです。

 

 

ファクタリングの種類

 

3社間
代表事例 銀行および銀行系、大企業の扱うファクタリング、診療報酬・介護報酬・調剤報酬などの債権買取、建設業での手形取引からの代替
手数料 1~8%
特徴 利用者、ファクタリング業者、利用企業の3社間で契約を行う。取引先の同意を得るので売掛債権回収確率が高くて手数料が安い

 

2社間
代表事例 民間ファクタリング業者による取引先に知られずに資金調達をする場合、赤字決算、税金滞納、創業間もない企業からの利用
手数料 5~20%
特徴 取引先に知られずに利用できる。債権回収の権利を明確化するため債権譲渡登記を求められるケースが多い

 

 

銀行や大企業系のファクタリングを利用する企業は規模の大きな所が多く、複数の取引先や大口案件を持っているケースでの利用事例が多いです。
民間ファクタリング業者は2社間、3社間の双方を扱っていることが多く、2社間メインやクリニック向けの診療報酬債権買取を得意にするなど特定のジャンルに特化している業者が多数あります。

 

また、ファクタリングは償還請求権の有無もポイントになります。
償還請求権なしはノンリコースと呼ばれ、売掛先が破綻した場合に利用企業が弁済する必要のない契約です。
売掛金を回収不能になるリスクがないので、大企業が中小起業と取引する際に信用保全を目的に3社間ファクタリングでの契約を条件にするケースがあります。

 

 

ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングのメリットデメリット

 

民間ファクタリングの場合、審査対象は売掛先の企業になります。
支払いをするのは売掛先なので、利用企業に財務状況に問題があったとして資金調達できる仕組みはこの部分にあります。

 

ファクタリングは金融商品ではなく、売掛金を買取するサービスです。
将来入ってくる売掛金を掛け目に応じて前借りする形になるので、状況によっては本来の入金日に資金難になるため継続して利用しないといけない場合もあります。

 

手数料の安い3社間ファクタリングでも継続利用すると借入で支払う利息よりも高い手数料を負担します。
2社間ファクタリングは20%前後の手数料が相場なので、資金調達にかかるコストは高いです。
ただし2社間ファクタリングは赤字や税金滞納でも利用できるので、資金調達するために黒字決算する必要がなく上手に節税対策をしながら利用することで手数料の負担を軽減できます。

 

資金回転効率が高まれば、仕事内容に応じて仕入や人件費によるコスト増加に柔軟な対応をできるので、大きな案件の受注時に陥る資金難を回避できます。
2社間に強い民間ファクタリング業者なら最短即日入金などスピード取引を強みにしているので、受注に応じてスピーディーに資金調達できます。

 

利用するサービスや活用方法によってメリット、デメリットが変わってきます。
民間ファクタリングの場合は財務や資金調達のコンサルを行っているところもあり、丁寧な説明や相談、アドバイスをしてくれる業者を選ぶと安心です。
貸金業の届出不要で参入できる業界なので一部で悪質業者も混ざっています。特に2社間ファクタリングを扱う民間業者は優良業者の見極めが重要です。
一部の悪質業者のせいで、悪い噂も広まっていますが銀行融資にはない特徴を持っていて上手に活用すれば利益率や業務効率を高められる資金調達方法です。

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